抄録
本研究では、クリープ・疲労劣化損傷評価に適用可能な磁気センサ・計測技術を開発するため、独自に磁気センサを設計・製作し、非破壊劣化損傷評価システムの開発を行った。まず、改良9Cr鋼に対して静的引張損傷と動的疲労損傷を与え、各損傷材の磁気特性を計測した。その結果、鋼材の磁気特性をあらわす磁気履歴曲線(B-Hループ)が各損傷度合によって相関をもって変化することが分かり、改良9Cr鋼の損傷度合を磁気センサを用いて非破壊的に評価できる可能性を見出した。これに基づき、非破壊劣化損傷評価システムを製作し、高透磁率磁性コアであるアモルファスコアセンサを用いて計測した磁気信号と静的引張損傷度及び動的疲労損傷度との間に良い相関が得られ、製作した非破壊劣化損傷評価システムにより磁気変化量を計測することによって、改良9Cr鋼の劣化損傷進展を非破壊的に評価可能であることを明らかにした。