抄録
前回の報告のように、電力ケーブルの絶縁破壊を引き起こす水トリーの発生実験中にNaIシンチレータの測定値が、時間単位で、ゆっくりと変化する現象が観測された。具体的には、早朝から夕方に計数が増加し、夜減少する現象である。スペクトルを見る限り、自然界に存在するラドンの娘核種であるPb214とBi214の変化と見て矛盾しない。計数の変化量は最大で、3.0±0.5%の変動であった。今回、同じ体系でバックグランドおよび、高電圧印加を伴うバックグランドの長期間測定を行った。結果は、前者の日変化が-0.7±0.7%、後者が0.2±0.5%となり、変化は観測されなかった。この結果から判断すると、前回観測された変動は、水トリー課電実験に由来するものと考えられる。