抄録
人工ダイヤモンド放射線検出器は、核融合プラズマ診断用エネルギースペクトロメーターとして期待されている。エネルギースペクトロメータグレードのダイヤモンド単結晶は単結晶ダイヤモンドの(001)面上に化学気相合成法によりホモエピタキシャル成長させることが多い。本研究においては残留応力割れを防ぐために高圧高温合成_II_a型ダイヤモンドを基板とし、異常成長抑制のために(001)面を<110>方向に3度傾けオフ角を付けたところ、二つの問題はほぼ解決した。α線による誘導電荷量測定を行い、電荷収集効率及びμτ積の測定をした。測定結果の一例として、印加電圧80Vにて正孔と電荷の電荷収集効率はそれぞれ83.3%、75.3%、エネルギー分解能は0.6%、4.8%、正孔のμτ積は2.7×10-6cm2/Vとなった。今後は、電子に対する電荷捕獲を低減するために残留ガスの低減や合成条件の最適化を進める必要がある。