抄録
JMTRは、定格熱出力50MWの試験研究炉である。昭和40年に建設を開始、昭和43年3月に初臨界を達成し、昭和45年より共同利用運転が開始され、平成18年8月までに延べ165サイクルの共同利用運転に寄与してきた。JMTRは平成18年に一旦停止し、その後、JMTRの利用者や文部科学省によるJMTR将来計画の検討が行われ、JMTRの改修と再稼動の方向付けがされた。その結果を受けて、平成19年度より平成22年度末にかけ、原子炉施設関連、約40件の機器、ユーティリティ、構築物等の補修・保全で約20件、併せて約60件に及ぶ改修工事を行った。本件は、この改修による設備・機器の選定、改修仕様の決定方法等の基本的な考え方、再稼動後のJMTRの安全・安定運転と高稼働率の達成に資するための保全計画についてまとめたものである。