抄録
「常陽」の確率論的安全評価において、炉心損傷の対象事象として発生頻度が相対的に高いと評価しているATWS(Anticipated Transient Without Scram)事象及びPLOHS(Protected Loss of Heat Sink)事象について、それぞれ動特性解析及び自然循環解析を実施し、成功基準の詳細化を行うとともに炉心損傷頻度を再評価した。また、各炉心損傷事象に起因する事故の結果の重大さを概略評価した。その結果、「常陽」のリスク評価上重要な事故シーケンスはUTOPに起因するナトリウム火災事故となった。