日本原子力学会 年会・大会予稿集
2012年春の年会
セッションID: L54
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高速炉材料
摩擦攪拌接合による11Cr-フェライト/マルテンサイト鋼継手部の強度特性評価
*関尾 佳弘矢野 康英佐藤 裕粉川 博之
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抄録
高速炉炉心材料の溶接施工方法を向上させるため、11Cr-フェライト/マルテンサイト鋼(PNC-FMS)ラッパ管材に対して、アルミニウム合金等の非鉄金属材料で既に実用化されている摩擦攪拌接合(FSW)の適用性を検討した。本研究では、FSWを用いた共材接合を実施し、継手部に対して引張試験、微細構造解析などの試験・評価を行った。その結果、FSWでは、接合部の組織が微細化することに起因して、PNC-FMS母材と比較して、引張特性に著しい低下がなかった。このことは、FSWでは通常の溶融溶接で必要であった溶接後の熱処理が不要となる可能性を示唆しており、高速炉炉心材料への新たな接合技術としての適用性が高いことが分かった。本成果の一部は、原子力基礎基盤戦略研究イニシアティブ事業「摩擦攪拌接合によるNa高速炉炉心材料の新たな接合技術に関する研究」(H22-23年度)で得られたものである。
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© 2012 一般社団法人 日本原子力学会
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