抄録
今年4月に山形県、新潟県、福島県の県境付近の積雪層から雪氷サンプルを採取し、福島第一原発から放出された放射性セシウムの雪氷層内での分布状況を測定した。測定結果とこれまでに報告されているシミュレーション及びヘリコプター測定による結果とを比較したところ、サンプリング数が各位置で1箇所のみのため、代表点と言えるかという問題はあるが、概ねヘリコプターによる測定結果と一致するオーダーの結果が得られた。また積雪層内でのセシウムの分布状況とその変化から、積雪層内でのセシウム分布の移行特性について考察した。融雪が進んでも固形物に付着したセシウムは多くが雪面付近にとどまり、積雪層内に移動したり、積雪底面から流出するセシウムは少ないとの結果が得られた。