抄録
高専における原子力・放射線関連人材育成の一環とし、簡易型放射能測定システムの開発を行っている。これまでに富山高専で実施してきた、学生によるパルス波高分析器開発の知見を活かし、被災地におけるニーズを踏まえた上でデータ処理方法がオープンなシステムの開発を目指す。検出器にはNaI(Tl)シンチレーション検出器を用い、学生が設計・試作した回路によってパルス波高分布を測定するとともに、放射性セシウム同位体のピーク分離のためのアルゴリズムを実装する予定である。現在までのところ、パルス波高分布が測定できる状況となっており、今後、データ処理及びユーザーインターフェースの拡充を行い報告する予定である。