糖尿病学の進歩プログラム・講演要旨
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セッションID: BS-3-3
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シンポジウム:糖尿病の民間療法にいかに対処していくか
民間療法に関する看護師の役割
*久保田 睦子
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抄録

民間療法は多くの糖尿病患者が利用している。糖尿病患者の42%が民間療法を現在行っているもしくは体験があるという報告(坪井,2000)や何らかの健康法、民間療法を利用している、過去に利用していた者が79.3%いるという報告(1999,森)がある。その目的は血糖降下を期待したもの、健康増進などである。(1999,森;2000,坪井)
糖尿病患者が民間療法を行っているという話しは、日頃よく耳にする。実際に外来でも「○○茶を飲んでいる。」「海外で購入した糖尿病に効くという薬を飲んでいる。」等、患者から聞くことがある。このような患者に対しては、民間療法を即座に否定するのではなく、利用している理由をよく聴き、害があると思われるものについては情報提供し、次回持参してもらうように話している。また害のないものでは、それが他の療養法にどの程度影響を及ぼしているかを確認しながら、アドバイスをするようにしている。
このように私自身は民間療法に対して、患者から話された時に対応するという程度であったが、今回このテーマを与えられたことをきっかけに、民間療法に関する看護師の役割について考えてみた。ひとつには、健康被害から患者を守るという役割があるのではないだろうか。グリクラジドや甲状腺末、下剤等を添加している食品類や、医師による治療を中断して行っている場合などがあるからである。患者に接することが多い看護師が情報源となる必要がある。もうひとつは、民間療法もセルフケア行動の一環としてとらえ、食事、運動、薬物といった療養法との並立を患者が実践できるように支援することである。前述のように、現実に民間療法の利用者は多く、一概に否定することは患者との信頼関係を損ね、その後の療養に影響を及ぼすことになる。また民間療法を行っている理由も、より健康になりたい、病気を良くしたいという気持ちからであり、看護師はそれを大事にしながら、患者が糖尿病治療への影響を理解し、自己決定できるように援助することが重要なのではないだろうか。
シンポジウムでは、面接調査や事例を紹介しながら私の意見を述べさせていただき、参加者の方々からも看護師の役割についてご提言・ご意見を伺いたい。
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© 2005 日本糖尿病学会
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