抄録
【症例】48歳女性【当院初診までの経過】1985年(30歳)頃から尿糖を指摘。1988年青森県立中央病院循環器内科にて糖尿病と診断され、SU薬治療がなされた。コントロール不良にて1990年4月同内分泌内科紹介、コントロール目的で1回目入院。IRI 9 μU/ml、IRG 115 pg/ml、尿CPR 56~109 μg/日でNIDDMとしてDM食17単位、glibenclamide 5mg/日で良好のコントロールとなる。入院中に不妊と強い白内障を認め、CPK上昇(MM型96 %)とmyotoniaにより、筋緊張性ジストロフィー(MD)と診断された。家系調査にて母、伯母、祖父に同病あり、常染色体優性のMDが判明した。外来経過で血糖コントロールが不良(HbA1c11.8~13.9 %)で1992年4月の2回目入院、インスリン治療(ペンフィルN18-0-0)となった。以後徐々にインスリン増量、ペンフィルN 54U/日でもHbA1c10~12%のため3回目入院。尿CPR17~30 μg/日、抗GAD抗体陰性、血CPR0.4 ng/ml。DM食16単位とペンフィルN 38-0-18にて良好となる。網膜症なし、腎症1期。以後再びコントロール悪化し4回目入院。尿CPR 1~3 μg/日、グルカゴン負荷Δ6CPR 0.5 ng/ml、ノボレットN 44-0-22で良好のコントロールが得られた。入院中軽労作、睡眠中の胸痛を訴え、循環器内科で心カテ精査により不安定狭心症と診断され、合計3回のPTCA(stentingとcutting baloon)がなされた。以後徐々にインスリン増量となり、ノボレットN 50-0-26でもHbA1cは10%前後で推移した。【当院での経過】1999年2月、当院に紹介された。身長153.7cm、体重67.6kg、BMI 28.6、体脂肪率38.9%。HbA1c 9.8%、FPG 121 mg/dl、TC 182、HDL-C 29、TG 285 mg/dl、GOT 47、GPT 43、γGTP 142、CPK 158 IU/L。食後血CPR 0.3~0.7 ng/ml、抗GAD抗体陰性。合併症はSDR、尿アルブミン98.3~233.8 mg/g.Crと腎症2期。DM食16単位の徹底とインスリン増量、混合製剤への変更など、種々のインスリン調節にもかかわらずHbA1c9.2~10.3%にて推移した。2002年2月よりある対策を講じ、現在はヒューマカート3/7;32-0-18でHbA1c5.9~6.4%と良好になった。