2002 年 56 巻 6 号 p. 321-332
神戸地域では1995年の兵庫県南部地震後に,数多くの深層ボーリングや反射法地震探査が行われている.神戸地域で行われた反射法地震探査断面を用いて,その層序的特徴から地震探査層序区分を行い,この区分と岩相層序との関係について検討した.その結果,神戸地域の地震探査層序は,連続性の良い反射面がほとんど見られないseismic zone Nと連続性の良い反射面が多く見られるseismic zone Pに2大区分され,seismic zone Pは連続性や反射面間隔のパターンからsub-seismic zone P1,P2に区分されることが明らかになった.岩相層序との対比からseismic zone Nは都島累層,seismic zone Pは田中累層に当たり,sub-seismic zone P1はMa-1〜Ma2層,sub-seismic zone P2はMa2〜Ma12層の層準に相当する.この区分は,隣接する大阪平野の地震探査層序区分とよく類似している.