地球科学
Online ISSN : 2189-7212
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原著論文
  • Adil KASYMBEKOV, Akira TAKASU, Md Fazle KABIR, Shunsuke ENDO, Apas B. ...
    原稿種別: 原著論文
    2020 年 74 巻 2 号 p. 47-64
    発行日: 2020/05/25
    公開日: 2020/07/05
    ジャーナル フリー

    キルギス北部天山に分布する高圧-超高圧変成作用を受けたマクバル・コンプレックス(Makbal Complex)中のネルディ層(Neldy Formation)のざくろ石を含まない泥質片岩(KG1251)と含ざくろ石-クロリトイド泥質片岩(KG1244)の岩石記載と地質年代の測定を行った.KG1251 の主要造岩鉱物はフェンジャイト,緑泥石と石英であり,その他に少量の曹長石,チタン石,方解石,ルチル及び炭質物を含む.ピーク変成条件はT < 630 ℃,P = 0.9-1.7 GPa が見積もられた.片理を形成するフェンジャイトのK-Ar 年代は524 ± 13 Ma であり,これはこれまでに報告されているマクバル・コンプレックスのエクロジャイト及びざくろ石-クロリトイド-タルク片岩のピーク変成年代(ca. 500 Ma)と調和的である.KG1244 の主要構成鉱物は白色雲母(コアがフェンジャイト,リムが白雲母),緑泥石,石英であり,その他に少量のざくろ石,クロリトイド,曹長石,電気石,ジルコン,モナザイト,チタン石,ルチル,方解石及び炭質物を含む.ピーク変成条件はT = 485-545 ℃,P = 1.2-1.5 GPa の高圧型変成作用を示し,その後,T = ca. 500 ℃,P > 0.3 GPa の低圧型変成作用を受けた.この変成作用は花崗岩体の貫入にともなう接触変成作用と考えられた.本研究で得られた白色雲母のK-Ar 年代(474 ± 12 Ma)は,この地域に分布するオルドビス紀の花崗岩の年代(ca. 460 Ma)と調和的である.KG1251 及びKG1244 のネルディ層の泥質片岩の変成条件は,マクバル・コンプレックスの構造・層序学的に下部を占めるエクロジャイトやざくろ石-クロリトイド-タルク片岩に比べて有意に低圧であることが明らかになった.

  • 服部 昇, 増田 富士雄, 斎藤 有, 石田 志朗
    原稿種別: 原著論文
    2020 年 74 巻 2 号 p. 65-76
    発行日: 2020/05/25
    公開日: 2020/07/05
    ジャーナル フリー

    琵琶湖西岸に分布する更新統堅田累層(古琵琶湖層群)は湖沼堆積システムからなる.この堅田累層の湖沼堆積システムは,デルタ面堆積物,デルタ前置面や湖岸斜面での水中斜面堆積物(ハイパーピクナイト等),デルタ底置面堆積物,湖底堆積物に識別できる.さらに,その重なり様式から古水深の変化を明らかにした結果,周期的な湖面変化ではなく,非対称的な変化,すなわちゆっくりした浅化と急激な水位上昇という水面変動を捉えることができた.しかもその急激な水位変化は,地震動や地震イベントに伴って形成されたとおもわれる変形や擾乱した堆積物がつくられた後に発生している.このことから湖水位の急激な上昇が地震活動に伴うもので,その繰り返しが厚さ390 m にもなる堅田累層の累重を形成したことがわかった.堅田累層の累重のメカニズムを初めて具体的に示すことができた.

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