抄録
緒言: 日本におけるHIV/AIDSの将来予測を行った。なお、凝固因子製剤によるHIV感染は検討の対象外とした。
対象及び方法: 1998年末までのエイズサーベイランス報告、HIV感染報告の捕捉率、新しい抗HIV治療の受療者割合、AIDS発病の潜伏期間を基礎資料として, HIV感染者時点有病数とAIDS患者累積数を2003年末まで予測した。
結果: HIV感染者時点有病数は日本国籍では1998年末で7,300人と推計され、2003年末で15,400人と予測された。外国国籍では1993年以降一定という仮定の下で700人と予測された。AIDS患者累積数は日本国籍では1998年末で925人と報告されており、2003年末では3,300人と予測された。外国国籍では1998年末で361人と報告されており、2003年末では900人と予測された
。結論: HIV/AIDSの2003年末までの将来予測値を示した。