日本エイズ学会誌
Online ISSN : 1884-2763
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HIV感染者の精液を用いた夫婦間人工授精についての検討
臨床応用の問題点と課題
野々山 未希子立川 夏夫岡 慎一永松 あかり五味淵 秀人箕浦 茂樹吉原 なみ子
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キーワード: 倫理・社会的問題
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2001 年 3 巻 1 号 p. 10-15

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抄録
背景: 生殖年齢層にあるHIV感染者の増加に伴い, 男性感染者とHIV感染していない妻からの挙児希望が増加している.
方法: 1.挙児希望者の希望・意識調査. 2.医学, 法律, 倫理及び人権問題の専門家と患者から構成されるメンバーにより, 倫理・社会的問題点の検討.
結果・結論: HIV陽性男性とHIV陰性配偶者の中には, 夫婦間HIV感染リスクの有無に関わらず, 強い挙児希望を示す夫婦がいる. しかし現時点では, 精液中のウイルスを完全に除去することはできない. AIH臨床応用の条件として, 医学的, 倫理・社会的な検討課題が多数残されている.
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