抄録
本論文は、PHS over IP通信における音声通話品質評価について述べたものである。近年、インターネットの普及により、WWWサービスや電子メールサービスが広く利用されているが、インターネット(IP)電話サービスも低額で利用できるので普及が進んでいる。しかし、IP電話サービスは、基本的にベストエフォット型のサービスであり、トラフィック条件などにより品質が保証できない。IP電話の一種であるPHS over IP通信について、音声合成エンジンと音声認識エンジンを用いた客観的な音声通話評価法を適用し、パケット損失や遅延時間がある場合の文字認識率がどの程度低下するかを実験的に明らかにした。