抄録
曲面形状の美しさを評価するために,無限遠の視点に対して,曲面に映り込む反射線の曲がり具合を統一的に解析するための理論を構築する.任意の曲面上の任意の点を着目点とし,これをある無限遠視点から見たときに,着目点に映り込む直線群の反射線の曲率を求める.この曲率が0であるような反射線に対し,曲率変化量を求めることで,着目点における反射線のうねりの度合いが求められる.曲面上のすべての点でこれを計算することにより,曲面全体をある無限遠視点から見たときの反射形状の歪みを,統一的かつ定量的に評価することができる.