画像電子学会年次大会予稿集
Online ISSN : 2436-4398
Print ISSN : 2436-4371
Visual Computing グラフィクスとCAD 合同シンポジウム2007
選択された号の論文の55件中1~50を表示しています
開催日:2007年6月23日-24日 会場:大阪工業大学
6月23日(土)
9:05-10:25 座長:小山田 耕二(京都大学)
  • 五味 愛, 伊藤 貴之, Jia LI
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-1
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    最近のデジタルカメラの目覚しい発展に伴い、インターネット上や画像データベース等で膨大な画像集積が行われている。それに伴い、膨大な集積画像から、欲する画像の検索や一覧表示の技術が重要となってきている。そこで本報告では、膨大な集積画像の一覧可視化と詳細度制御を組み合わせたインターフェースを含む、CAT (Clustered Album Thumbnail) について述べる。この新システムは、キーワードや画像内の画素情報から画像をクラスタリングし、更にそれぞれのクラスタにおける代表画像を選択し、画像分類を行って表示する。また、階層的クラスタを入れ子型長方形領域で表示する手法によって、階層型にクラスタリングされた画像データを表示する。CATは、ズーム操作に連動して表示形式を変更することができる。マウスを使って、画面を徐々に縮小していくとそれぞれのクラスタの代表画像が表示され、画面を徐々に拡大していくと、個々の画像が表示される。また、本手法では膨大な集積画像の中から、ユーザが欲する画像を簡単に検索が行えるように、トップダウン方式で、階層型ファイルの検索を行うファイルシステムのためのグラフィカルユーザーインターフェースの提案している。本報告ではいくつかの例を提供し、開発したシステムにおける評価を行った。
  • 宮村(中村) 浩子, 品野 勇治, 斎藤 隆文, 宮代 隆平, 七夕 高也
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-2
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    本稿では,大規模階層データを限られた表示空間に効果的に表示するための適応的ツリーグラフを提案する.階層データは,ノードとノード間の親子関係を示すリンクから構成されている.これらノードとリンクはツリーグラフでは点や線などのプリミティブを用いて表現する.このプリミティブの数が膨大になると,重なり合いを起こし,視覚的に観察することが困難になる.そこで,われわれは適応的に階層データを可視化する手法を提案する.ここでは,ノードの密集度に応じてツリーグラフの表現形式を変えて表現する.なお,完全二分木,および整数計画問題を解いた際に生成される分枝限定木に本手法を適用し,その効果を検証したので併せて報告する.
  • 和田 博之, 緒方 正人
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-3
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    訓練用や研究用シミュレータにおいて没入感・臨場感を得るためには,広視野と高解像度を持つ表示システムが必要となる.これらをコストパフォーマンス良く実現する方法として,近年複数のプロジェクタにより大画面を構成するプロジェクタ複合表示技術が期待されている.従来からレンズによる光学的な歪み補正は広く用いられているが,スクリーンサイズが固定される,位置合わせや輝度の調整が複雑になるなど多くの問題がある.筆者らは,上記課題の解決方法として,CV技術を用いた映像の自動補正,特に,カメラを任意の位置に計測せずに配置し,これと異なる視点位置から見て歪みなく映像を統合する「仮想カメラ法」を開発してきた.今回は,前手法を広視野角スクリーンに適応させた「マルチプルショット・キャリブレーション」について報告する.
10:35-11:30 座長:大和田 茂(ソニーコンピュータサイエンス研究所)
  • 吉田 典正, 斎藤 隆文, 平岩 智之
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-4
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    本報告では,擬似美的曲線及び典型的なClass A Bezier曲線の対話的な制御法を提案する.疑似美的曲線は,美的曲線を有理3次Bezier曲線によって近似表現したものであり,曲率対数分布図の直線性がほぼ保たれる曲線である.疑似美的曲線の曲率単調性を確認するため,有理3次Bezier曲線の曲率単調性を確認する条件式を導く.典型的Class A Bezier曲線は,曲率の単調性が保証される多項式Bezier曲線であるが,描いてみないと終点がどこに来るのか分らないなどの対話的な制御性に欠ける.そこで,美的曲線と同様に3点によって対話的に制御する手法を構築した.また,典型的Class A Bezier曲線の描画可能領域を明らかにするとともに,典型的Class A Bezier曲線の次数nを高くしていくと美的曲線の特殊な場合(α=1)である対数螺旋に近づくことを示す.最後に曲率単調な曲線セグメントの対話的制御性について総括し,今後の研究の方向性についても論じる.
  • 高山 健志, 五十嵐 健夫, 原口 亮, 中沢 一雄
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-5
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    本稿では,心臓電気生理シミュレーションにおいて非常に重要な要素である心筋線維走向データをモデリングするためのスケッチインタフェースを提案する.提案手法は心筋線維走向が心臓表面において常にその接面に沿うという観察に基づいており,ユーザは心臓表面にストロークを描くことで心臓内部全体を満たす線維走向データを直感的に作成することができる.システムはユーザの入力を基に表面のメッシュ上と内部のボクセル上の2段階でLaplacian smoothingを行い,心臓内部全体の筋線維走向を計算する.一人の心臓内科医を対象に初期段階のユーザスタディを行い,本手法の有用性および課題を確認した.
15:00-16:45 座長:栗原 恒弥(日立製作所)
  • 舘野 圭, 北爪 剛志, 辛 慰, 近藤 邦雄, 今間 俊博
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-6
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    モーションキャプチャシステムを使ったアニメーション制作の効率化のために,モーションキャプチャデータの動作から手描きアニメーションの動作を生成する研究はすでにいくつか行われている.これらの研究では,時間軸で変化する動作表現である誇張表現をモーションキャプチャの動作に付加することを目的としている.しかし,誇張表現だけでなく特定の時刻におけるキャラクタ全体を表すポーズも多分に記号的意味を含んでいる.それらのポーズを魅力的にするためにアニメータは動作方向に対する姿勢全体を貫くラインに基づいて姿勢の矯正を行う.本研究では,このラインのことを「アクションライン」と呼ぶ.本研究では,モーションキャプチャデータとそこから抽出されたキーフレームを元にアクションラインを生成し,アクションラインにあわせてポーズを矯正することによって動作全体を誇張する手法を提案する.
  • 向井 智彦, 栗山 繁
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-7
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    本論文では,複数の関節の連動タイミングに着目した,事例データに基づく運動タイミング編集法を提案する.まず,運動タイミングの類似度をもとにサンプル動作を2次元マップ上に写像する.次に,あらかじめ個性などでカテゴリ分けされた動作データ間において,重要な差異を示す身体部位をユーザに提示する.そして,2次元マップ上の位置を任意に指定することで,サンプル動作の運動タイミングを別の動作データにマッピングする.
  • 貝原 亮太, 安田 浩志, 齋藤 豪, 中嶋 正之
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-8
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    本稿では動作データからキーフレームを選択し、2次元のタイムライン上に配置することにより動作の要約画像を生成する手法を提案する。本手法では関節間の相対的な位置関係、地面と関節の位置関係を考慮することにより、意味を持ったフレームをキーフレームとして選択し、キーフレームを動作が把握しやすい平面に投影することで要約画像を生成する。本手法を複数の動作データに適用し、得られる帯状の結果画像を並べることで複数の動作データの内容を容易に比較することが可能となる。
  • 吉田 明, 鶴野 玲治
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-9
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では貼り絵風3次元アニメーションを生成する手法を提案する.まず入力3次元モデルを複数の紙片の集まりによって表現し,貼り絵風画像を生成する.そしてモデルの動きに合わせて紙片をスクリーン上で移動させることで,フレーム間コヒーレンスが保たれた貼り絵風アニメーションを生成する.
16:55-18:15 座長:柿本 正憲(日本SGI)
  • 楽 詠こう, 岩崎 慶, 土橋 宜典, 西田 友是
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-10
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    CG分野における重要な研究の一つとして、大域照明を考慮した写実的な3DCGのレンダリングが挙げられる。本研究では、照明設計への応用のための高速なレンダリング手法の開発を目的とする。具体的には、シーン中の物体は固定されていることを仮定し、光源および視点の移動や物体の材質を変更した場合でもインタラクティブかつ高画質にレンダリングすることを目標とする。物体の材質として拡散面と低周波光沢面BRDF(双方向反射率分布関数)を考慮する。近年、高画質なレンダリングには、フォトンマップ法とファイナルギャザリング法を組み合わせた手法がしばしば利用されている。この組み合わせ手法では、次の二点における計算コストが高く、インタラクティブな速度でのレンダリングは実現されていない。その二点とは、光源または視点が移動した際に光路の追跡が必要となる点および、フォトンマップ法による放射輝度推定にかかるコストが高い点である。我々は、この二つの計算コストを軽減するため、前者に対しては光路の前計算を行う方法を提案し、後者に対しては階層ヒストグラム推定という新しい推定法を提案する。
  • 渡部 雅人, 齋藤 豪, 中嶋 正之
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-11
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    空間領域分割における分散レンダリングにおいて、アンチエイリアス手法を適用した際の画質劣化の問題に対する解決法の提案を行い、理論的な最大誤差についての考察を行った。
  • 平松 淳也, 馬場 雅志, 椋木 雅之, 浅田 尚紀
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-12
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    Lambertモデルを基に,我々は拡張Lambertモデルという新しい拡散反射モデルを提案した.本論文において,実物体の反射の再現性の評価を行うことにより,本モデルと従来のモデルを比較する.実験は光源位置を変化させることにより撮影した画像列から,各モデルの反射パラメータの推定することにより行われる.木目の色と輝度値の再現性から,結果として本モデルの有効性を示す.
6月24日(日)
9:00-10:20 座長:荒川 賢一(NTT)
  • 小島 加寿代, 高橋 成雄, 岡田 真人
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-13
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    フォトモザイクとは,小さい写真を集めて全体として異なる絵を作成する手法であり,芸術作品や広告等,比較的大きな絵を表現する手法として広く用いられている.しかしながら,既存のフォトモザイク生成手法はグリッド状に小画像を並べているため,大画像内のオブジェクトの境界線やグラデーション等の特徴がぼやけて大画像が忠実に表現出来ないという問題点が存在する.本論文では,(1)大画像の特徴に沿った四辺形分割(2)大画像の視覚的注目度を反映した小画像選択を行うことで,この問題を解決する.
  • 米山 孝史, 近藤 邦雄, 藤幡 正樹
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-14
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    本論文では,近代以降における抽象絵画を中心とした絵画分析に基づく視覚認知プロセスのモデル化をもとにし,形態視・空間視・色彩視の視覚認知モジュールをパラメータとしたモデル変換の手法の提案およびパラメータ変換を実装した絵画風画像生成システムの作成について述べる.この結果,絵画の視覚的特徴分析による視覚認知プロセスのモデル化および視覚的な絵画表現技法の体系化,また3次元モデルからパラメータ変換により視覚的特徴をもつ絵画風画像の生成を行うことができた.
  • 齋藤 拓也, 坂東 洋介, 西田 友是
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-15
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    本論文では、ターゲット画像の前景物体との重なり部における色合わせを考慮した画像合成方法を提案する。既存の色合わせ画像合成手法は、ソース画像の一部分をターゲット画像の平坦な(輝度変化の小さい)領域、主に背景部に貼り付けることを前提としており、ターゲット画像の前景物体に重ねて貼り付けることができない。本論分ではターゲット画像の背景部分からのみ色合わせを行うことでこの問題を解決する。本手法によって画像の前景物体の手前や奥に他の物体をシームレスに合成できることを示す。
10:30-11:50 座長:爰島 快行(東芝)
  • 山本 明博, 大渕 竜太郎, 小林 準, 清水 俊也
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-16
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    人が3次元モデルの類似比較を行う際の判断には,形状そのものに加え,形状の持つ意味が大きな影響を及ぼす.本研究では,データベースに付与された(複数の)意味カテゴリを学習することにより3次元モデルデータベースの検索性能を向上させる手法を提案し評価する.このアプローチはテキストや画像などのメディアの検索では報告されているが,3次元形状モデルの検索では報告されていない.その理由は,カテゴリあたりのサンプル数が少ないカテゴリを同時に多数学習することが,既存の教師つき学習アルゴリズムでは困難だったためである.本論文の手法ではまず,特徴量の張る非線形の多様体を教師なし(ラベルなし)の多数のモデルから学習し,これを用いてカテゴリ分けされた(比較的少数の)モデル群の特徴量を精製する.次いで,それら精製特徴量とそのカテゴリ・ラベルを教師つき学習アルゴリズムで学習する.実験的に評価した結果,提案する(教師無し+教師有り)の学習手法を用いると,教師なし学習や,教師あり学習を単体で用いた場合よりも高い性能を,より低い次元数の精製特徴量を用いて得ることができた.
  • 金森 由博, 高橋 成雄, 西田 友是
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-17
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    近年の形状モデルの表面の凹凸を保持する変形手法は3Dキャラクタのポーズを変えるような変形で有効である。しかし、代表的なサーフェスベースの手法は、頂点数の多い形状では計算コストが高く、インタラクティブに操作することができない。本稿では、頂点数の多い形状の詳細を保持しつつ、高速に変形を行う手法を提案する。提案法は移動最小二乗法に基づいて適切な座標変換を導出する、既存の2次元変形手法を拡張する。元の手法は高速ではあるが、変形に用いる制御グラフが空間全体に渡って影響を持つため、変形が局所的でない。そこで提案法では、形状の頂点と、その変形に用いる制御グラフの部分グラフとを、明示的に対応付け、変形を局所化する。さらに、この手法は並列化に適しており、GPUを用いて複雑な形状を高速に変形できることを示す。
  • 清水 俊也, 小林 準, 山本 明博, 大渕 竜太郎
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-18
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    本稿では,3次元モデルを分割し,それぞれから得られる部分特徴量を組み合わせて比較することで,形状類似検索における検索精度を向上させる手法を提案する.提案手法では,3次元モデルの凸包表現を用いて3次元モデルの向き合わせを行う.そして,各座標軸に垂直な平面で3次元モデルを2分割し,計6つの部分特徴量を得て,それぞれを比較する.評価実験の結果,我々の用いた8つの特徴量において,提案手法を適用することで検索精度が向上することがわかった.
15:05-16:00 SIGGRAPH採録論文 座長:西田 友是(東京大学)
  • 森 悠紀, 五十嵐 健夫
    原稿種別: 招待
    セッションID: 07-i
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    手書きスケッチを利用したモデリング操作によって,ぬいぐるみの形状を対話的にデザインしていくシステムを提案する.ユーザからの入力ストロークと物理的制約を元に常にぬいぐるみになるような3次元モデルをモデリングしていく.対応する型紙はユーザがモデリングするたびにインタラクティブに更新される.このようにオリジナルなぬいぐるみ作成に必要な型紙生成の工程をコンピュータで支援することによって,素人にも手軽にオリジナルなぬいぐるみをデザインすることが可能となる.実際にぬいぐるみ作成やバルーンに適用した例を紹介する. 本システムはシミュレーションとモデリングを同時に行うことにより,物理的に実現可能である3次元モデルを作成することができる.現実的な制約をデザインプロセスに組み込むことで効率よくモデリングすることが可能になる.
  • 藤堂 英樹, 安生 健一, ウィリアム バクスター, 五十嵐 健夫
    原稿種別: 招待
    セッションID: 07-ii
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    3Dモデルの陰影を簡単な操作で演出可能にするためのトゥーンシェーダーを提案する.近年NPRの分野では,トゥーンシェーディングを初めとして陰影をアーティスティックに表現する技法が多く研究されてきた[1].しかし,多くの制作の現場で必要とされている,3次元上でアーティストが簡単に手早く陰影を演出するための枠組みを実現するには至っていない.これを実現するため,本提案では,陰影をペイントブラシで直接モデルに描き込み修正できるトゥーンシェーダーを開発し,直観的なインターフェースで陰影編集を可能にした.また,キーフレームによる陰影補間でユーザーが編集する手間を軽減している.さらに,カメラの制御やライティングの変更に対しても修正した陰影が滑らかに追従するので,ユーザーの自由なタイミングでの陰影の修正が可能になっている.
16:10-17:30 座長:金田 和文(広島大学)
  • 嶋田 有紀, 新谷 幹夫, 白石 路雄, 原田 隆宏
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-19
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    野外風景を写実的に描画するためには、高品質な雲の表現が欠かせない。雲の実時間レンダリング手法はDobashiらが提案した後、Harrisらが実用的な改良を加え、広く使用されるようになっている。Harris法では光源から放たれた光が雲の中で散乱する現象を計算する。しかし、低速なGPU-CPU間のデータ転送(リードバック)やソーティング処理などに起因する処理速度の限界や、計算粒度の荒さから生じる画像品質などが問題となっている。そこで本論文では、3次元テクスチャの利用や乗法型の輝度計算の導入によりHarrisの手法を改良し、高速かつ高品質な雲の画像生成法を提案する。
  • 土橋 宜典, 山本 強, 西田 友是
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-20
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    コンピュータグラフィックスにおいて,自然現象のシミュレーションは重要な研究課題の一つである.本稿では,密度分布が動的に変化する雲のレンダリングに焦点を当てる.リアルな雲の表示のためには,雲内部の光の多重散乱が重要となるが,多大な計算コストがかかる点が問題となる.本稿では,この問題を解決するための事例ベースの手法を提案する.まず,前処理において,複数の密度分布の雲を生成し,多重散乱光成分を計算して記憶したデータベースを構築する.そして,レンダリング処理においては,任意の密度分布の雲に対して,このデータベースを参照することで高速に多重散乱まで考慮した輝度を算出する.提案法では,密度分布や太陽方向が変化した場合でも,データベースを参照するだけで高速に多重散乱光成分を計算できる.このとき,前処理であるデータベースを再構築する必要はない.提案法により従来法と比較して数倍から数十倍の高速化が達成されることを示す.
  • 新谷 幹夫, 白石 路雄, 土橋 宜典, 岩崎 慶, 西田 友是
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-21
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    多重散乱の効率的な計算は、雲などの関与媒体や表面下散乱物体の描画処理において重要である。本論分では、まず、層状均質条件における準解析解を導出する。ついで、準解析解とray-marching法と結合することにより、多重散乱物体の高速描画が可能であることを示す。
17:40-18:35 座長:安生 健一(オー・エル・エム・デジタル)
  • 中尾 恵, 河本 敏孝, 湊 小太郎
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-22
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    本稿では、生体組織などの柔らかい物体に対する切開を、実時間でシミュレート可能な有限要素モデリング方法を提案する。従来方法とは異なり、要素を分割することなく、要素の削除と頂点の再配置により、切開創を幾何学的・力学的にモデル化する。切開前後でモデル頂点数を変化させず、剛性マトリクスの部分更新により、有限要素モデルでも高速な切開表現を可能とする。提案方法が妥当な切開創の形状を実時間でシミュレートできることを確認したので報告する。
  • - 手術シミュレータにおける生体の実時間変形計算法 -
    菊川 孝明, 長坂 学, 緒方 正人
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-23
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    近年,実時間物理シミュレーションを達成するために,可視化と数値計算を同時かつ高速に行う試みがなされている.我々は実時間物理シミュレーションのための計算基盤の構築を目指し,その一環として実用的な手術シミュレータへの適用を研究している.本報告は,手術シミュレータにおける「変形シミュレーション」の高速化を目的に実施した,変形計算のGPU(Graphics Processing Unit)への実装と,その性能評価に関するものである.CPUとGPUに実装した変形シミュレーションの計算速度の比較では,5万次元の計算においてGPUが約10倍高速となった.また,これを手術シミュレータ試作機に実装し,腎臓モデルデータ(22,324有限要素,4,771節点)の変形シミュレーションをリアルタイムで実現した.
12:00-14:00 ポスターセション 座長:四ッ倉 達夫(ATR)
  • 長田 邦男, 坂野 智久, 大渕 竜太郎
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-24
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    三次元形状類似検索の検索性能向上のためには,特徴量と,特徴量間の距離計算方法の改善が重要である.我々は3次元モデルの多視点画像から,SIFT法[1]を用いることで複数の「人が気にするような点」(顕著点)周辺の局所特徴量を抽出し,それらの集合を3次元モデルの特徴量とした.このとき,3次元モデルの向き,位置,大きさに対する不変性を得るために,3次元モデルの正対処理を2種類適用した.相違度計算の際には,SIFT法によって抽出される特徴量の数は3次元モデルごとに異なるため,顕著点数の差や,顕著点の空間近傍を考慮することで,距離比較をする顕著点の対を絞るといった工夫を施し,計算コストを抑えつつ,検索性能を向上させた.その結果,三次元形状類似検索の国際コンテストであるSHREC2006[2]に参加した17手法中,17種の評価尺度の内,9種において1位を上回る高い性能を得た.
  • 西山 慧子, 伊藤 貴之
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-25
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    生物の重要な構成成分である蛋白質の機能発現において,蛋白質の立体構造が深く関与している.蛋白質の分子表面形状は,大変複雑な形状を有しており,突起や窪み形状(以下,凹凸形状と称する)を多く含んでいる.蛋白質の機能は,分子表面形状の中でも,特に凹凸部分に強く現れていることがわかっている.そこで本報告では,分子構造データベース(eF-site)に記録されている蛋白質の分子表面情報から局所凹凸形状を抽出して分類する手法,およびその分類結果を探索するための可視化インタフェースを提案する.本手法では,蛋白質分子表面は三角メッシュで近似されていると仮定する.その上でまず,各頂点の接平面と分子表面の交差の有無を求め,これに基づいて局所凹凸を構成する三角形群を抽出する.続いて,各々の局所凹凸形状の特徴量を,軸周りの頂点分布を示したヒストグラムとして算出する.続いて,この特徴量に基づくクラスタリングによって局所凹凸形状を分類する.この分類結果を視覚的に確認するために本手法では,大規模階層型データ可視化手法「平安京ビュー」を応用したインタフェースを提供する.本手法は,複数の蛋白質にわたる分子表面形状の部分類似性の分析に貢献するための,初期検討的な手法の一つと位置づけられる.
  • 森脇 和也, 茅 暁陽
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-26
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    人間の感覚や共通感覚という観点から感性語による画像検索に着目し,検索結果の効率化を図るための感性語と画像の関連付け手法としてWEBゲームの利用を提案し,その実装から評価までを行った.
  • 脇坂 健一, 向井 智彦, 栗山 繁
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-27
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    従来のモーションデータ検索手法は,同一カテゴリに属する動作でも見た目が大きく異なる動作は検索できない.そのため「上投げ」と「下投げ」のように意味的には類似しているが,見た目が大きく異なる動作を同時に扱うことができない.また,数値的手法で高精度な分類を行うためには多くの学習データを必要とする.本研究では,動作データの論理形式表現と帰納推論を用いたセマンティクス付与手法を提案する.本手法では,まずいくつかの種類に分類された動作の幾何学的特徴量とその時間的関係を意味する時空間的特徴量を抽出する.次に,帰納論理プログラミング (Inductive Logical Programming,以下ILP) を用いて,あらかじめカテゴリ分けされた動作に共通する分類規則を導出する.そして,未知のデータに対して特定のカテゴリに属する部分に意味情報を付与することにより,動作の意味的な類似性に基づく検索を実現する.
  • 木下 豪規, 安藤 英俊, 大渕 竜太郎
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-28
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    外見に基づく形状類似性比較方法は3次元モデルの形状類似検索において非常に有効な手法として注目されている。その検索性能の高さの代償として高い計算コストが指摘されており、検索時間の短縮が急務となっている。本研究では形状類似検索の高速化のために汎用グラフィクスハードウェアであるGPUを用いる。従来CPUで処理されていた形状特徴量の抽出および形状相違度の計算を高速に並列的に処理することにより、検索精度や性能を犠牲にすることなく大幅な高速化に成功した。
  • 清水 政志, 高林 祐太, 鳥山 孝司, 安藤 英俊
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-29
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    本稿では,GPUを用いて3次元の数値シミュレーションのリアルタイム可視化する2種類の手法を提案する.1つ目の手法として立体的なパーティクルを用いる.速度場に対して立体パーティクルを流し,さらに立体パーティクルの位置における速度ベクトルに合わせてその形状を変形させる手法である.もう1つは固定位置に矢印ポリゴンを配置しその位置における速度場に合わせて形状を変形させる手法である.2つの提案手法はCPUによる処理を必要とせず,その代わりにほとんどの処理をGPUで行うため,3次元数値シミュレーションのリアルタイム可視化を可能とした.
  • 天谷 貴大, 藤澤 誠, 三浦 憲二郎
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-30
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    この論文では,ビデオ映像に含まれる振動成分を取り除くための処理の計算をGPUを用いて行う手法を提案する.映像の安定化処理には,グローバルモーションの推定,振動補正,モザイキングの3つの処理を行うが,CPUでこれらの処理を行うと処理時間が長く,その中でもグローバルモーションの推定が処理の大半を占めている.そこで,並列処理が可能なGPUで計算処理を行うことで処理時間の短縮を計った.提案した手法は,ビデオ映像のフレーム画像をテクスチャデータとしてGPUに転送し計算を行い,計算結果をオフスクリーンバッファに描画し,ピクセルの値を読み込むことによって結果を得る.ピクセルを読み込む速度は描画速度に比べて時間がかかるため,計算結果を1つのピクセルにまとめることで,読み込み時間を短縮することに成功した.
  • 原田 隆宏, 越塚 誠一, 河口 洋一郎
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-31
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    Smoothed Particle Hydrodynamics (SPH) は粒子法の1つであり,流体を粒子として表し,それらの運動を計算することで流体の挙動を計算する.Graphics processing units (GPUs)をSPHの高速化に用いるとき,近傍粒子の探索をGPU上で行なうことが困難であった.本研究では近傍粒子をGPU上で探索し,SPHの計算を全てGPU上で行なうことのできる手法を開発した.開発したコードを用いて本手法での計算時間を測定し,CPU上での計算と比較を行なった.これにより,本手法はSPHの計算時間を大幅に高速化可能であったということがわかった.
  • 岩渕 栄太郎, 渡辺 出
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-32
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    グリッド技術を利用した分散レンダリングシステムを開発します。この手法では従来手法と比較し、コスト面で有利であり、また、多くのリソースとなるPCを集めるのに適しています。
  • 上田 克幸, 面家 康孝, 岩崎 慶, 高木 佐恵子, 吉本 富士市
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-33
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    本稿では,多重薄膜のリアルタイムレンダリング法を提案する.多重薄膜をレンダリングするためには,多重薄膜の合成反射率,入射光のスペクトル分布および等色関数の積を可視波長の範囲で積分する必要がある.この積分を計算するためには入射光,反射率,等色関数のデータを離散的な波長ごとに保持する必要がある.そのため,データ量が大きく計算コストが高い.そこで本研究では,入射光,反射率と等色関数の積をそれぞれウェーブレット変換し,結果に寄与しないウェーブレット係数を破棄することによってデータ量を削減し,高速に積分計算を行う.輝度計算に使用するウェーブレット係数の数を変化させて実験を行った結果,スペクトルの積分計算によって生成した画像と比較して,8個のウェーブレット係数を用いて見た目に遜色のない画像を生成することができた.500nmのSiO2膜を貼り付けたシリコン製のティーポットの場合,レンダリング速度が約3.6 倍高速化し,メモリ量が約61%減少した.約10,000頂点の物体の場合,約200fpsでレンダリングすることができた.
  • 今給黎 隆, ヘンリー ジョハン, 西田 友是
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-34
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    近年,ゲームなどのリアルタイム性が求められるアプリケーションにおいて,霧や煙等の半透明な媒体の表現や大気や水の粒子による光跡が注目されている.本稿では,レイキャスティングの手法を元に,リアルタイムアプリケーションに適応可能で,エイリアシングがなく散乱効果のあるシーンのレンダリング手法を提案する.本提案手法は,視点がボリュームの内部に進入する時もアーティファクトが生じることがなく,GPU の機能を使うことで,CPU に負荷をかけない手法となっている.
  • 武田 祐樹, 田中 弘美
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-35
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    能は約600年の歴史があり,その伝統ある能面・能衣装は貴重な文化遺産である.現在,文化遺産をデジタルアーカイブ化し,後世に伝える研究が行われている.本研究では,能衣装のデジタルコンテンツ化のために,高精細な画像計測と画像解析に基づく効率的な布物体モデリングを提案する.まず,色差に基づき能衣装の特徴である刺繍領域と金糸領域の2つに分割する.それぞれの領域において,各テクセルに対し法線分布に基づいた異方性反射モデリングを行い,観測画像から提案モデルの最適化を行う.各テクセルに対し得られた最適なモデルから双方向テクスチャ関数を生成しレンダリングを行った.
  • 藤澤 誠, 三浦 憲二郎
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-36
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    この論文では,熱力学・流体力学に基づいて氷解現象のアニメーションを生成する手法を提案する.提案手法は,熱伝導・対流熱伝達・熱輻射を考慮し,融解後の液体の挙動も計算する.対流熱伝達を考慮する場合,融解する氷(固体) と融解後の水(液体) だけでなく,周囲の空気(気体) の振る舞いも考慮しなくてはならず,この気液固三相を流体力学で計算することは非常に難しい問題である.我々は,VOF(Volume-of-Fluid) と呼ばれる単純なカラー関数を液体自由曲面追跡に用い,RCIP(Rational-Constrained Interpolation Profile) 法と改良した界面数値拡散の制御手法(STAA法) を用いることで,レンダリング時の液体表面のエイリアスの問題を解決する.また、気液固の三相を同じ計算空間内でシミュレーションし,各相間の質量の変化量を明示的に扱える簡潔でわかりやすい相変化シミュレーション法を提案する.さらに,熱輻射現象は,フォトンマッピング法を用いて効率的に計算し,レーザによる融解現象などもアニメーション化する.
  • 渡部 広志, 大竹 豊, 金井 崇, 道川 隆士, 近藤 邦雄
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-37
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    本論文では,4次元陰関数を用いた時系列を持つ連続断層画像のモデリングおよび可視化手法を提案する.提案手法は,2値化した連続断層画像に対して,SLIM曲面と呼ばれる陰関数曲面を当てはめることで4次元陰関数曲面モデルを生成する.提案手法により,任意の時間における3次元形状が簡単に計算できる4次元陰関数曲面モデルが得られる.そして本手法を用いた実験により動きを持つ形状の可視化に対する有用性を示した.
  • 道川 隆士, 辻 研一郎, 鈴木 宏正
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-38
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    本稿では,大規模ボリュームデータから距離場を計算する手法を提案する.従来手法は,距離場を計算するためにメモリに全てのデータを持つ必要があったため,適用できるサイズの限界が厳しく制限されていた.本研究は,この問題をout-of-core法を用いて解決する.提案手法は,ボリュームデータをクラスタと呼ばれる小領域に分割してそれぞれに対して距離変換を適用する.そのため,計算対象外のクラスタはハードディスクに保存できる.またクラスタ間で距離値の伝播をおこなうことで,距離場の一貫性を確保する.更に,伝播された距離値を用いて距離変換の回数が少なくなるような順序決定アルゴリズムを提案する.本稿では,10億セル以上のボリュームデータに対して現実的な時間で距離場を生成できることを示す.
  • 高間 康文, 山下 裕礼, 田中 弘美
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-39
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    多くの経験や熟練された技術を必要とする困難な手術のために,手術トレーニングなどを目的とした手術シミュレーションシステムのニーズが高まっている.手術シミュレーションを実世界の動きに忠実に行うためには,物体及びその挙動を正確かつ高速に計算する必要がある.一般的にバーチャルリアリティの世界では,仮想物体を表現するために,三角形や四面体などをメッシュ要素とするメッシュモデルが使用されているが,メッシュ要素数が大きいほど,正確に仮想物体の形状や変形を表現できるが,レンダリングや変形計算に膨大な時間がかかってしまう.そこで,本論文では,変形する物体の形状や力の変化率に適応的な四面体メッシュ表現を動的に生成できるアルゴリズムを提案する.本アルゴリズムは,各メッシュ要素の辺の伸縮率に基づいた分割統合判定基準を設けることにより,全メッシュ要素の形状変化が一様で,且つ,常に最少のメッシュ要素数の適応的四面体メッシュを用いて物体を表現できる.
  • 山澤 舞子, 伊藤 貴之, 山下 富義
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-40
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    本論文では,階層型多変数データ可視化手法「十二単ビュー」の機能拡張として,拡大表示時にはデータの葉ノードを単位として変数値を表示し,縮小表示時には下位階層の変数値を統合し,上位階層のみを表示する,というような詳細度制御を実現する手法を提案する.また,ユーザテストの結果を示すことで,提案手法の有効性を示す.
  • 小川 雄太, 藤代 一成, 竹島 由里子
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-41
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    ボリュームデータを視覚化する際に,空間的位置の把握が困難であったり,遮蔽効果によって奥の情報がわからなかったりする問題を解決する有力な方法として,力覚化が知られている.しかし,誤った力覚化は,問題を解決できないばかりか,ユーザに間違えた情報を与えてしまう.それを避けるためには,与えられたデータに対して,適切な力覚伝達関数(HTF:Haptic Transfer Function)を設計することが重要である.本論文では,近年撮像装置の発展により,急速に関連研究が発展しつつある拡散テンソル量に注目し,力とトルクを用いた6自由度のHTFを提案する.さらに,PHANToM Premium 3.0を用いた実装系の有効性を,ユーザ評価実験を通じて検証する.
  • 鈴木 和明, 齋藤 豪, 張 英夏, 中嶋 正之
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-42
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    イラストやグラフなど細線を多く含む画像を縮小する場合,細線の形状を保存することは重要である.細線形状を保つためには線が途切れないことと,細線をぼかさないことが重要である.しかし,従来手法であるニアレストネイバー法では細線が途切れないこと,バイリニア法とバイキュービック法では細線をぼかさないことを満たせない.本稿では細線形状を保ったまま画像を1/2n 縮小する手法を提案する.
  • 岡市 直人, 今給黎 隆, Henry JOHAN, 西田 友是
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-43
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    近年,NPRの研究において,既存の描画技法のシミュレーションをしたり,画材の物理シミュレーションを行うといったデジタルペインティングの研究がある。特に,描画道具のシミュレーションは,ユーザーの直感的な描画を可能にしたり,豊かな絵肌を生成できるため,非常に重要である.しかし,筆を用いた描画のシミュレーションは盛んに行われているが,その他の描画道具については十分になされていないため,絵肌の表現の多様性に乏しい. そこで,本研究では油彩画において重要な描画道具であるペインティングナイフを用いた描画のシミュレーション手法を提案する.具体的には,ペインティングナイフのモデリングと,ペインティングナイフによる厚塗り表現に適した絵具のモデリングを行い,インタラクティブな油彩画描画シミュレーションを行う.
  • 景 琳琳, 井上 光平, 浦浜 喜一
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-44
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    入力画像の重心アポロニウス分割を求める反復法を提案し,点描画やモザイク画に応用する.また巡回セールスマン問題の高速アルゴリズムを利用して,点描画から一筆描きの線描画を生成する.更に,一筆描き線描画を,カラー化,立体化して迷路風画像も生成する.
  • 吉田 謙一, 高橋 成雄, 藤代 一成
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-45
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    コンピュータグラフィックスを用いて3 次元物体をディスプレイ上に表現する場合,一般的にピンホールカメラモデルに基づく透視投影が用いられる.一方で,人の手によって描かれるイラストや絵画の多くは,人の知覚の影響を受け,透視投影を歪め部分的に誇張した投影となる.このような投影は非透視投影と呼ばれ,複数の視点から得られる投影図を滑らかに一枚の投影図に合成するモデルとして研究がなされてきている.しかし,既存の手法では,3Dシーン内のオブジェクトの構図的な関係によって生じる不自然な歪みを制限する機構がないため,試行錯誤が必要となってしまう.そこで,本論文では,描画対象のシーンの構図から,非透視投影の歪みを全体として不自然にならないよう自動的に制御する新しい手法を提案する.まず,非透視投影図におけるオブジェクトの歪みの許容範囲の,線遠近法手がかりとオブジェクトの位置関係に対する法則性を,心理学実験を通して明らかにする.さらにその結果を,非透視投影を設計する際の制約として用いることで,不自然な歪みを知覚しない範囲に変形を保ちながら非透視投影図を設計する手法を提案する.
  • 三宅 哲平, 栗山 繁
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-46
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では, ブラシストロークにより描かれた絵画調画像に対して有効な情報埋め込み手法を提案する.本手法では,画像をN×Mのブロックに分割し,各ブロックに2bitの情報を割り当てる.次に,それぞれのビットパターンにより0~135°の45° 刻みでブロック内のストロークの方向を埋め込み情報に従って決定する.ストロークの色はそのストロークが描かれる領域の画素値により決定される.そして,ストロークの外縁と内部にそれぞれ,青色のノイズを加算,減算することにより青色成分に着目した場合のみエッジが生じるように操作する.情報の検出は,まずLaplacian of Gaussian フィルタとゼロ交差法によるエッジ検出を行う.次に,エッジ画像から円形領域を切り出しHough変換を用いて直線を検出し,直線の方向に対応するビットパターンとして情報を検出する.検証実験として,埋め込み情報量が150Byteの絵画調画像を生成し,100×148 mm のサイズで印刷したものをデジタルカメラで解像度を変えて撮影した.実際に数種の画像を用いて実験し,実用的に十分なアナログ雑音耐性を持つことを確認した.
  • 石橋 康, 久保 尋之, 柳澤 博昭, 前島 謙宣, 森島 繁生
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-47
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    本稿では,表情筋モデルを用いて目標表情を従来より少ない本数の表情筋で合成する手法を提案する.従来44本の表情筋を用いて表情合成を行っているが,本研究では20本以下の表情筋を用いて表情を合成した.まず17本の表情筋で目標表情を合成し,さらに表情が正確に合成されないものに対してはさらに1~2本追加することでより近い表情の合成を実現した.ブレンドシェイプのために用意されたキーシェイプに対して,それを表現するための表情筋収縮強度を自動推定することで,表情筋モデルを用いてキーシェイプを記述することが可能となった。これにより,あらゆるモデルに対して同様の表情筋を配置すれば,元のモデルの表情をリターゲッティングすることが可能である。
  • 平賀 正基, 安藤 英俊
    原稿種別: 一般
    セッションID: 07-48
    発行日: 2007年
    公開日: 2009/02/03
    会議録・要旨集 フリー
    複雑なオブジェクトの表現には,ボクセル表現などに代表されるように多量のデータを要する.データ量が多い場合には細部までオブジェクトを表現することができるが,メモリ消費量が多くリアルタイムなモデル操作が困難なことがある.その一方で,従来,少ないポリゴン数でより詳細にモデルを表現する方法として,パララックスマッピングや,レリーフマッピングやなどが用いられてきた.これらの手法では矩形ポリゴンとテクスチャだけのデータを用いて立体的なオブジェクト表示が可能となった.しかしながら,パララックスマッピングやレリーフマッピングはオブジェクトのレンダリングのみに使われることが通常である.本研究では,レリーフマッピングに使われるデータ構造とGPUを用いて,リアルタイムにモデリングを行う手法を提案する.
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