抄録
本稿では,大規模階層データを限られた表示空間に効果的に表示するための適応的ツリーグラフを提案する.階層データは,ノードとノード間の親子関係を示すリンクから構成されている.これらノードとリンクはツリーグラフでは点や線などのプリミティブを用いて表現する.このプリミティブの数が膨大になると,重なり合いを起こし,視覚的に観察することが困難になる.そこで,われわれは適応的に階層データを可視化する手法を提案する.ここでは,ノードの密集度に応じてツリーグラフの表現形式を変えて表現する.なお,完全二分木,および整数計画問題を解いた際に生成される分枝限定木に本手法を適用し,その効果を検証したので併せて報告する.