日本建築学会論文報告集
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湿式吹付耐火被覆のポンプ圧送施工に関する研究 : 第 2 報・ポンプ圧送性状の実験的検討
牟田 紀一郎佐藤 博臣大内 富夫
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1978 年 271 巻 p. 7-14

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抄録

1)蛭石プラスターや岩綿モルタルのまだ固まらない状態の性質として, フロー値や円錐粘度値は, 水比(水/材料)に関して直線的に変化する性質を有する。2)しかし, 現場でのポンプ圧送施工に際しては, 水比とフロー値との間の関係はバラツキが大きく, 施工管理の指標としては, 加水量よりも混練後のフロー値または円錐粘度値による方が好ましい。3)ポンプ圧送により, フロー値等は若干低下し, 単位容積重量は逆に若干増加する傾向を示す。4)ポンプ圧送時の管内流速は, フロー値との間にはほぼ直線的な関係にあり, フロー値が大になるにつれ公称流速(吐出量)に近くなるが, フロー値が小さい場合には公称流速より大幅に低下する。5)単位長さ当たりの損失圧力を流速で除した値を流動抵抗R_eとするとき, このR_eは片対数グラフ上でフロー値と直線的な関係にある。この結果は, 4)の結果より当該フロー値での流速(吐出量)を設定することにより, 圧送限界距離が求められ配管計画に応用できる。

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© 1978 一般社団法人日本建築学会
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