抄録
(1) 太陽位置のベクトル表示Aは, A=(a_1, a_2, a_3) a_1=cosδ・sint a_2=cosδ・sinφ・cost-sinδ・cosφ a_3=cosδ・cosφ・cost+sinδ・sinφである。任意傾斜面の法線ベクトルBは, 傾斜面の方位角をα, 南面を向いた俯角をiとすれば, B=(b_1, b_2, b_3) b_1=sini・sinα b_2=sini・cosα b_3=cosiとなる。(2) 視赤緯の計算手順を, 1978年を基準年とし, 中央標準時で表現すると(1) n=西歴-1978 (2) d_0=3.306+0.2596・n-[(n+1)/4]+0.375[注1]=3.681+0.2596・n-[(n+1)/4] (3) ε_0=12.5621+0.0172・M/360 (4) 1月1日を1日とする通日Dの計算 (5) 平均近点離角Mの計算 M=(D-d_0)×0.9856 (6) ε=ε_0+0.0172・M/360 (7) sinν=sinM+2esinM・cosM +e^2sinM(2.5cos^2M-2sin^2M) cosν=cosM-2esin^2M-4.5e^2sin^2M・cosM (8) δ=sin^<-1>{(cosν・cosε-sinν・sinε)・sinδ_0}計算された視赤緯δの値は, 中央標準時D日正午の値である。(3) 均時差及び大気圏外日射量E_t=-sin^<1>(2esinM+1.25e^2sin2M) -tan^<-1>[ksin2(ν+ε)/{1-kcos2(ν+ε)}] k=(1-cosδ_0)/(1+cosδ_0), δ_0=-23.4422° J=J_0(1+ecosν)^2/(1-e^2)^<3/2> =J_0(1+0.033cosν) J_0=1170kcal/m^2, h(1.36kW/m^2) e≒0.01672 注1 : d_0は平均近点離角を0°にする日に, 0.5日を加えた数値となるが, ここでは若干大きめの値(10^<-2>日程度)を採用した。(4) n本の線分で構成される平面(完全拡散面)の立体角投射率 (1) n本の線分は, 1本の線分毎に計算する。それは, 始点より始点まで順序よくn本の線分にする。xy平面に視点があり, その1本の線分の始点終点の座標を(x_1, y_1, z_1), (x_2, y_2, z_2)とする。(2) l_x=x_2-x_1, l_y=y_2-y_1, l_z=z_2-z_1 (3) α=y_1l_x-x_1l_y, β=z_1l_y-y_1l_z, γ=x_1l_z-z_1l_x δ_1=x_1_x+y_1l_y+z_1l_z, δ_2=x_2l_x+y_2l_y+z_2l_z (4) [numerical formula] f_j=1/2π(f_2´-f_1´) (5) 全部の線分について順番にf_jを求め, その和の絶対値を作る。即ち, 求めるfは, [numerical formula]である。