抄録
建築用コーキング材の規格は、昨年JIS A5751として制定施行され、その品質についてはかなり高度のものを要求しているが、作業性については単に施工に適したワーカビリチをもたなければならないと規定しているに過ぎない。現在コーキング材の充填には、大部分手動式ガンが用いられているためその作業性は極めて重要であるが、適確な試験方法はなく、目安すとして針入度試験などが行なわれているのに過ぎず、実際の作業性を判定することは困難である。この研究は、コーキング材の作業性についてガンによる押出し実験を行ない、温度、押出し圧力およびガンのノズル径等の関係を明かにするとともに動力式ガンまたはカートリッジ式ガンを用いる場合の基礎資料を求めたものである。