抄録
ウンシュウミカン露地栽培において,ほ場への降雨量を把握することは的確な病害発生予察を可能とする.また,降雨が果実品質におよぼす悪影響を回避することも可能とする.和歌山県土木部砂防課は県内137カ所の雨量を観測している.しかし,砂防課防災データステーション(2002)で公開されているデータはリアルタイムの時間雨量データであり,過去データは表示されない.そこで砂防課防災データステーション(2002)が公開している時間雨量を自動的に集積し過去24時間の時間雨量,過去1ヶ月の日別雨量,ある月の日別雨量,また,ある日付から現在までの積算雨量を計算して栽培管理に必要なデータに置き換え,有田みかんデータベース(2002) (http://www.mikan.gr.jp)内に公開するシステムを開発した.本システムは農家が農作業中にも簡単に利用できるよう携帯電話向けに作成した.