2018 年 9 巻 p. 146-
筆者は,大学院での3期に渡る日本語教育実習を通じて,振り返りと改善を繰り返しながら自身の変化を感じた。実習の振り返りを通して学習者とのインターアクションに問題があることが分かった。筆者と学習者のインターアクションを分析する中で,筆者の質問の仕方や学習者の発話をどのように広げるかということに問題があり,実習を追うごとに改善が見られるものとそうでないものが見つかった。それらの問題の原因を探っていくと,筆者の教師という役割についてのビリーフや自身の日常生活の会話の傾向が,教室のインターアクションにも影響を及ぼしていることがわかった。本稿では,実習授業でのインターアクションの分析を通して問題点の理由及び改善方法を探る。