日本地理学会発表要旨集
2002年度日本地理学会秋季学術大会
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中央ヨーロッパにおける近年の人口変化の特色
中川 聡史
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p. 16

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抄録
ポーランド, チェコ, スロバキア, ハンガリーに関して, 県レベルの人口統計, 社会経済統計を整理し, GISを利用することによって, 地域ごとの社会経済的指標の変化が, 人口指標の変化にどのように影響を及ぼしているかを検討した。分析の結果, 以下の2点が明らかになった。第1に, 出生率低下の拡散は, 地域の社会経済的状況に影響を受ける。すなわち, 均一性が高く情報伝達の速いチェコでは早い時期に, 一国同時に出生率低下が生じたが, 地域格差が大きく情報伝達が相対的に遅い国々では, 出生率低下の始まりが遅く, また一国内でも, 経済発展の進んだ地域が先に, 遅れた地域では後から低下が進行した。第2に, 各国の首都とその他の地域との人口移動は1990年代に低下/停滞の傾向がみられた。これは, 各国において首都とそれ以外の地域の間の地域経済格差が拡大している中では奇異な現象であるが, 首都での極端な住宅難が理由の一つであると考えられる。
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© 2002 公益社団法人 日本地理学会
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