日本地理学会発表要旨集
2002年度日本地理学会秋季学術大会
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ラダックにおける農耕·牧畜生活と地域開発
山田 孝子
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p. 15

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抄録
ラダック地方では、大麦·小麦の栽培を主体とする農耕と、ヤク、ゾモ(ヤクと牛の種間雑種)、牛、羊、山羊の移牧形式による牧畜は村の標高に応じて組み合わせを変えながら行われてきた。また、トランスヒマラヤ山系という寒冷で、乾燥した半砂漠地域という環境条件のもと、農耕では給水のための潅漑水路と階段状テラスの構築、牧畜では冬期間の家畜飼料の確保などが大きな問題となり、家族ごとの耕地面積と家畜頭数は社会·生態的な制約を受けてきた。一方、スリナガル—レー間の道路開通や観光の開放など1970年代中頃から進展した地域開発は、観光客の増加やさまざまな消費文化の流入をもたらし、人々の生活はとくにレーを中心として大きく変化してきた。本発表では、1990年までの現地調査を踏まえ、1978年以来続けられているNGOの活動などに触れながら、ラダックにおける農耕·牧畜生活と観光などの地域開発のはらむ問題点について報告する。
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© 2002 公益社団法人 日本地理学会
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