日本地理学会発表要旨集
2002年度日本地理学会秋季学術大会
会議情報

9月11日と批判地理学のこれから
石山 徳子
著者情報
キーワード: 9月11日, 批判地理学, 米国
会議録・要旨集 フリー

p. 50

詳細
抄録
本発表は、昨年9月11日のテロ事件以降、米国の批判地理学研究者が行ってきた問題提起について紹介し、さらに日本の地理学研究からの発信の可能性を探る。事件後、米国政治は保守化の一途をたどり、メディアもその動きを擁護してきた。こうした政治、及び社会情勢を受け、米国アカデミアにおいては、連邦政府による外交政策に対して異議を唱えることが困難である。しかしその一方で、革新的な思想を持つ研究者や学生が反戦運動を進めてきたのも事実である。テロ事件に象徴されるように、グローバル化がもたらす国際経済の不均衡は、今も深刻な問題を引き起こしている。この一年、批判地理学研究者たちの役割はますます重要になっている。
著者関連情報
© 2002 公益社団法人 日本地理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top