日本地理学会発表要旨集
2004年度日本地理学会秋季学術大会
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河川流域の水環境データベースに関する地理学的研究
馬淵川流域の事例
*清水 裕太小寺 浩二
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p. 182

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抄録
 「水環境」をはじめとする研究や「地理学分野」の枠を越えた諸研究においてデータベースによるデータの管理、共有は研究を進めて行く上で有用であるといえる。近年、分野・学会を越えて「水」のデータベースに関する議論が活発にされるようになり、そうした中で、日本地理学会「水環境」の地理学研究グループ主要テーマの一つ「GISを用いた水環境研究」分野でも、データベースの問題が繰り返し取り上げられてきた。 特に、小寺ほか(2000)の提言を受けて、地理学的な視点に立った「多くのデータベースのプラットフォーム」となるような「大河川流域データベース」のフォーマットに関する議論を進めるため、2000年度秋季学術大会では数多くの事例提示があり、意見が交わされた。 その後、フォーマットの統一のための議論を継続してきたが、ある程度形式が整ってきたので、東北地方の馬淵川流域を取り上げ、大河川流域データベースのプロトタイプとして紹介し、問題点について報告する。 流域特性に関する解析は、コンピュータ上でデジタルデータによる作業を行ったため、アナログデジタル変換への時間は要さなかったが、全てデジタルデータで行うのは精度の問題など信頼性が問われるため、従来の紙媒体での手法も平行して行っていく必要性が感じられた。 また、流域の規模や特性によって変更すべき形式もあり、様々な流域での事例を重ね、修正していく必要がある。
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© 2004 公益社団法人 日本地理学会
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