日本地理学会発表要旨集
2007年度日本地理学会春季学術大会
セッションID: 103
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石神井公園三宝寺池周辺のクールアイランド観測とその環境教育教材化
*日原 高志
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抄録

 実感的な環境教育の教材開発のために,夏季の日中に都内アメダス観測点の最高気温が最多頻度で出現するアメダス練馬観測点から約5kmの距離にある都立石神井公園三宝寺池周辺でクールアイランド現象の観測を行った.自転車による気温・湿度の移動観測を図1に示す1周約13 kmのルートで2006年8月31日の8:30,15:00,20:00に実施し、補正後の気温の偏差を解析に用いた(図2).終日にわたり,三宝寺池周辺には低温域が,バス通り沿いや駅前通りに高温域が存在した.気温の較差は20:00が最大だった.
 高等教育機関のFDの一貫として求められているActive learning を念頭に置き,観測結果から4つの作業学習教材を開発し,必修選択科目「自然地理 I 」(1単位)で教材化し,授業実践を行った(表1).学生の感想から判断すると,効果的な環境教育が実践できたと考えられる.
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© 2007 公益社団法人 日本地理学会
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