日本地理学会発表要旨集
2011年度日本地理学会秋季学術大会
セッションID: 409
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東日本大震災による東北地方の流通システムへの影響
食品スーパーを事例として
*土屋 純
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抄録

東日本大震災は,現代の流通システムが直面した最大の危機であった.阪神大震災や新潟県中越地震では,スーパーやコンビニが支援物資をいち早く救援物資を供給し,ライフラインとして一定の役割を果たした.しかし,東日本大震災は被災地域が極めて広域であったので,長期にわたって機能不全となってしまった.
本発表では,第一に,東日本大震災後における東北地方の流通システムはどのように復旧したのか,第二に,食品スーパーなどの流通システムが緊急時にライフラインとしてどのように機能するのか,の2点について報告することとする.
まず,「日本経済新聞」など全国紙と,宮城県を中心とするローカル紙である「河北新報」を基に,3.11以降に報道された内容を時系列で整理した.また,『食品商業』など流通関連情報誌による東日本大震災に関する特集ページも参考資料とした.そして,東北地方を展開地域とする食品スーパーに対してインタビュー調査をおこない,震災後の復旧過程について検討した.

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© 2011 公益社団法人 日本地理学会
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