日本地理学会発表要旨集
2011年度日本地理学会春季学術大会
セッションID: P1609
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南アルプス南部、丸山におけるソリフラクションローブ構成物質の移動速度
*小山 拓志青山 雅史澤口 晋一増沢 武弘
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抄録
1,はじめに  これまで,南アルプス南部地域の周氷河性平滑斜面上において,斜面物質の移動速度を測定した研究は,大聖寺平(2720m)と丸山(3032m)で行われた数例に留まる(岡沢ほか,1975;天井澤ほか,2007).これらの研究は,斜面の広い範囲にペンキラインを塗布し,ペンキ塗布礫の移動距離から斜面物質の移動速度を測定している.しかし,同地域の周氷河性平滑斜面上にはソリフラクションローブ(以下,ローブ)が多く分布しており(小山,2010),その前進速度などを測定する研究は進められていない.そこで本研究では,丸山の南向き斜面(以下,調査斜面)に分布するローブの上面(細粒部)と側面(粗粒礫)にペンキラインを塗布し,ローブ表層礫の移動速度を測定した.また,グラスファイバーチューブ(以下,チューブ)を斜面に対して水平方向に埋設して,ローブ構成物質の鉛直方向からみた移動特性を検討した.
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© 2011 公益社団法人 日本地理学会
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