日本地理学会発表要旨集
2012年度日本地理学会春季学術大会
セッションID: 617
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発表要旨
蓼科山東方における岩塊斜面
*遠藤 海斗
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抄録
高山帯-亜高山帯における岩塊斜面は過去または現成の周氷河地形として扱われる場合が多い.しかし,岩塊斜面を表層に岩塊が堆積する斜面と定義すれば,数々の形成要因が考えられる.周氷河現象以外の成因として,モレーン堆積物,岩石なだれ,火山活動や断層の動きによる崩壊,地すべりなどが述べられており(高橋,1985) ,その他で崖錐,岩塊熔岩等の可能性もある.蓼科山 (標高2530m)の山頂から東方約500 mに位置する標高約2100m~2300mの前蓼科山南西斜面に,東西約400m,南北約350m,面積約5haの岩塊斜面が分布する.周辺の斜面は亜高山帯針葉樹林におおわれるが岩塊斜面上にはほとんど植生がない.本研究では,この岩塊斜面を調査地とし,礫径計測,礫のファブリック,縦断・横断形,断面内部(掘削による)を調査し,この岩塊斜面が,どのようにして形成されたかを明らかにすることを目的とする.詳細は発表において述べる.
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© 2012 公益社団法人 日本地理学会
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