日本地理学会発表要旨集
2013年度日本地理学会春季学術大会
セッションID: 202
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発表要旨
ネパール・テライ低地における地下水ヒ素汚染
乾季と雨季の水質変化
*濱田 浩美中村 圭三駒井 武大岡 健三谷口 智雅谷地 隆松本 太戸田 真夏松尾 宏
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抄録
本研究では、テライ低地のナワルパラシ郡パラシの東西約6km、南北約10kmの地域で、地域内に散在する全ての集落で各2箇所以上の井戸を調査地点とした。調査は、2012年3月の乾季と8月の雨季に実施し、各井戸では水温・pH・EC・ORP・DO・簡易AS、採水のほか、測定できる井戸では地下水位、井戸深度を測定した。 最高ヒ素濃度は、Khokharpurwa(No.4)における1047ppbに達し、少し距離をおいたKunawar (No.12)では577ppbの井戸があるほか、Mahuwa (No.8) 513ppbの井戸が存在していた。この地域が高濃度ヒ素地帯であることを示している。この地域の地形は平坦で地下水流動は極めて小さく、東西方向に高濃度のヒ素を溶出する地質が存在していると考えられた。
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© 2013 公益社団法人 日本地理学会
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