日本地理学会発表要旨集
2013年度日本地理学会春季学術大会
セッションID: 204
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発表要旨
魚野川流域における融雪期の水質形成と組成に関する研究
-流域水収支・物質収支を考慮して-
*森本 洋一小寺 浩二
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抄録
新潟県信濃川支流魚野川は六日町盆地を北流する一級河川である。流域は豪雪地帯であり、冬季には多量の降雪を伴い、春先から初夏にかけて流域に蓄えられた雪が河川に流出し流量の増加が見られる。このような河川では、流域水収支や物質収支検討する場合、融雪量や融雪水質を考慮することが必要である。さらに、本州の比較的暖かな温暖積雪地は1、2月の厳冬期においても積雪層内で頻繁に凍結融解を繰りし、寒冷積雪地に比べてより複雑な水質成分の挙動が見られるため、融雪期の河川に対する影響も大きいと考えられる。本論では魚野川流域の河川水質特性を、年間、暖候期、寒候期のそれぞれの期間ごとに把握した後、積雪・融雪期の河川水質形成について積雪水質成分やその起源を明らかにし、融雪出水時(水質成分が積雪層内に貯蓄され河川に流出する)の河川水質形成について考察を行った。
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© 2013 公益社団法人 日本地理学会
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