日本地理学会発表要旨集
2014年度日本地理学会春季学術大会
セッションID: P067
会議情報

発表要旨
旅行ガイドブックを使った地誌学的視点の一般への普及
東京西新宿・表参道・渋谷の事例
*谷口 智雅元木 理寿戸田 真夏横山 俊一山下 琢巳大八木 英夫宮岡 邦任長谷川 直子早川 裕弌
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

筆者らは2013年春から「水と人の地誌の研究グループ」を立ち上げて、旅行ガイドブックのコンテンツに地理的視点を盛り込んだ書籍、義務教育の教材、水に関するトピックを中心とした巡検ガイドについての研究、検討を行っている。旅行ガイドブックのコンテンツに地理的視点を盛り込んだ書籍について、2013年秋季学術大会(福島大学)で旅行情報誌との比較検討をし、地方観光地の諏訪・浜松・四日市を事例にポスター発表を行った(長谷川ほか、2013)。また、2014年春季学術大会(国士舘大学)において、水に関するトピックを中心とした巡検ガイドおよび地理教材として、渋谷川・目黒川周辺における巡検を実施する(谷口ほか、2014)。グルメやショッピングなどのファッションの中心でもある東京は、地方観光地とは異なる観光資源も有していると言える。このため、本報告では、巡検コースと関連させて、地誌的視点を盛り込んだガイドの事例地域として発表を行うことを目的とする。
西新宿・表参道・渋谷などのファッションタウンの観光ガイドは人気のショップや店員、グルメ情報が中心で、地域の歴史や地域固有の地理的事象の案内も限られてきている。一部、前述の地域概要に示した由来や歴史が書かれている場合もあるが、他の事象との関連性や、各通りやお店と絡めた記載は見られない。このため、人気のショップや店員、グルメ情報と地理的事象と関連性を示すことは容易ではないが、地理的景観から地誌的な記載について検討を行った。

著者関連情報
© 2014 公益社団法人 日本地理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top