抄録
2014年9月27日に御嶽山で噴火が発生した。この噴火により火山噴出物が御嶽山周辺に降ったため、水環境への影響が予想された。そこで当研究室では、噴火による水環境の変化を確かめるために月1回の継続調査を実施した。結果、御嶽山南部の河川で火山噴出物により水が白濁し、水素イオン濃度(pH)や電気伝導度(EC)も変化していることが分かった。また噴火直後、白濁した水は御岳湖の湖底に流入していたため、牧尾ダムより下流には噴火の影響が表れていなかったが、水温低下により御岳湖の水が循環し、湖底の水と混ざったため、ダムより下流でもpHやECの変化が表れた。