日本と比べ広い範囲で降雪が観測できるスウェーデンでは、春になると融雪によって河川の流量が大幅に増加し、時には水害を引き起こす。しかし近年ではその発生傾向に変化が見られる。 スウェーデンの主要流域をなす全国12箇所の河川周辺の過去約50年間の気象、水文データの推移を調査したところ、全国的にこの半世紀で気温が上昇傾向でありながら日照時間が減少傾向にあり、年間流出ピークの記録日については早期化傾向にあることがわかった。また、1994年を境に比例関係にあった気温と日照日数が反比例に転じていることが確認できた。