抄録
気象庁HPにアーカイブされているほぼ東経140度線に沿う稚内・館野・南鳥島の1988年元旦以降の高層気象観測資料を解析して,対流圏気温減率および圏界面高度・温度の年変化および経年変化を調査した.
その結果,低緯度ほど圏界面高度が高く,いずれの地点でも圏界面高度が増加しているが,館野における増加率は1.8m/100yearに達し,冬季に最高,夏季に最低となる明瞭な年変化を伴っていることが明らかになった.
圏界面気温,対流圏平均気温および対流圏気温減率は逆位相の編変化を示すことが明らかとなった.圏界面気温は高緯度ほど低く,いずれの地点でも圏界面気温が低下しているが,圏界面気温の低下速度は低緯度ほど大きい.対流圏平均気温は,稚内で若干昇温しているが、他の2地点では降温している.対流圏気温減率は,館野において最小で,南鳥島にいて最大であり,いずれの地点においても増加傾向にあるが,館野における増加速度が最も大きい.