抄録
三重大学は三重県津市に位置し,伊勢湾に面した場所に立地している.三重県は南海トラフを震源域とした地震と,それにより発生する津波によって,甚大な被害が出ると想定されている状況下にある.
三重大学でも,災害に備えて対策や防災訓練を行っているが,いざというときに学生や教職員が身を守る行動をとり,生き延びることができるか否かを根底で規定するのは,平常時における災害に対する危機認識の有無であろう.
そこで,平成26年から平成29年6月にわたり,教養教育・教養統合科目の講義「地域理解・日本理解『四日市学の確立』」において,三重大学の学生が災害と防災に関して,どのような意識を持ち,事前の避難計画や防災対策を講じているのかを明らかにするための意識調査を年1回の計4回実施した結果について報告する.