抄録
日本海側の山地、特に新潟県では筋状地形やアバランチシュート等の全層雪崩による地形が顕著に発達している。関口(2008)は、新潟県において1/10万縮尺で雪崩地形を調査し広範囲に分布していることを明らかにした。しかし、1/10万縮尺では分布の傾向が把握できるものの概略的分布にとどまり、雪崩対策や雪崩ハザードマップへの応用が十分に活用しやすいとは言い難い。そこで、新たに1/2.5万縮尺の地形図上でより詳細な雪崩地形の分布図の作成を試みた。その結果、1/2.5万縮尺による雪崩地形は、山地斜面や地すべり滑落崖、段丘崖において表現が可能となることがわかった。また、筋状地形やアバランチシュートは、幅や深さ、密集度など様々なタイプにがみられることがわかった。