日本地理学会発表要旨集
2018年度日本地理学会秋季学術大会
セッションID: P215
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発表要旨
2017-2018年に発生した大分県内における土砂災害の特徴
*小山 拓志鶴成 悦久小林 祐司橋本 哲男
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抄録

大分県では,2017年5月に豊後大野市朝地地区において地すべりが発生し,近隣農家が避難する事態に至った。また,同年7月には,日田市を中心とした広範囲が豪雨被害に見舞われ(平成29年7月九州北部豪雨:気象庁,2017),日田市小野地区で大規模斜面崩壊が発生した。その2か月後の9月には,台風18号の豪雨によって大分市や津久見市,佐伯市を中心に大規模な浸水被害が生じると共に,各地で斜面崩壊が発生した。さらに,2018年4月11日には,中津市耶馬渓町において大規模な土砂災害が発生し,民家4棟が巻き込まれ住民6名が犠牲となった。
 このように,近年大分県では,県内各地で土砂災害が頻発している。しかし,いずれの土砂災害も素因や誘因,規模,発生のタイミングが異なっており,その発生機構はきわめて多様である。そのため,土砂災害多発県である大分県においては,土砂災害からの再建・復興を目指した対策に向けて,それぞれの発生機構の解明および把握が不可欠である。そこで,本発表では,2017年1月から2018年7月までの間に県内各地で発生した土砂災害に関して,小型無人航空機(UAV)で撮影した画像やUAV-SfM測量によって生成した三次元データを活用しながら,それぞれの発生機構や特徴について報告する。

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