日本地理学会発表要旨集
2019年度日本地理学会春季学術大会
セッションID: S801
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発表要旨
地域包括ケアシステムの空間的・地域的バリエーション
*宮澤 仁畠山 輝雄
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抄録

日本では,高齢者が要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けることを支援するため,住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される「地域包括ケアシステム」の構築が進められている.同システムは,団塊の世代が75歳以上となる2025年までを目途に,自治体の主体性に基づき地域の特性に応じて構築することが求められている.ゆえに,構築の進捗だけでなく支援体制にも地域差のかたちでバリエーションが生じている.地域差を生み出す具体的な過程をローカル・ガバナンスの観点から解明するとともに,バリエーションごとの特徴と課題を明らかにすることは,地理学に課せられた役割である.
本シンポジウムの前半では,この課題に対して全国の自治体を対象に実施したアンケート調査ならびに事例自治体で実施した詳細調査を組み合わせて行った研究の成果を報告する.第1報告では,上記アンケート調査の結果に基づいて各自治体の地域包括ケアシステムを類型化し,それらの特徴を示す.

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© 2019 公益社団法人 日本地理学会
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