日本地理学会発表要旨集
2020年度日本地理学会春季学術大会
セッションID: 138
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発表要旨
山形県庄内地方での活断層防災基礎教育−実践と課題−
*澤 祥
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抄録

鈴木(2007)によれば,防災教育は具体的な被害軽減効果に直結する,到達度を数値評価できる狭義の防災教育(実践型防災教育)と,その基礎となる防災意識を育成する防災基礎教育の二つに分けられる.そして,ハザードが対象地域に作用した際,その地域の脆弱性の大小に応じた災害が発生することを理解し,ハザードと脆弱性の具体的な所在を分析して防災のあり方を議論できる素養を児童・生徒に身につけさせることが,防災基礎教育に求められているとした.筆者は活断層研究者として,山形県庄内地方の小中高校での防災講話,酒田市防災アドバイザー,自治体主催の市民向け防災講演会等により,1995年兵庫県南部地震以降に地元での活断層・地震の防災基礎教育に関わってきた.本発表では,これらの実践の紹介とそこから浮かび上がった活断層防災基礎教育の課題を議論する.

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