主催: 公益社団法人 日本地理学会
会議名: 2021年度日本地理学会秋季学術大会
開催日: 2021/09/18 - 2021/09/20
高齢者の免許返納者数が増加する現代において、自家用車に頼らず移動できるまちづくりを考える必要性は高まっている。本研究では郡山市における交通利便性の評価と、高齢者の外出行動を分析することで、移動手段の利便性が外出行動に与える影響を明らかにする。
交通利便性の評価では、ロンドン市交通局で使われているPTAL(Public Transport Access Level)手法を用いた。分析結果から、郡山駅のある中心部からほぼ同心円状に、交通利便性が低くなっていくことが分かった。
一方、高齢者の外出行動をPT(パーソントリップ)調査の結果から分析すると、高齢になるにつれて外出率は下がり、徒歩や自転車での移動割合が高くなることが分かった。同時に、業務目的や娯楽目的での外出が減り、買い物や通院など生活に必要な外出の割合が高くなっていた。今後は聞取り調査などを通して、このような傾向の背景を探っていく。