定点カメラにより撮影された画像を用いて,高山帯における雲(霧)の観測手法を確立することを目的とする.用いた画像は公開されている蝶ヶ岳ヒュッテより奥穂高岳から槍ヶ岳の稜線を撮影した定点カメラの2019年の画像である.まず画像を一定の大きさのタイルに分割し、それぞれのタイルごとに雲(霧)の有無を判別する.雲(霧)の判別には既存の大規模画像分類データセットで事前学習させた深層学習モデルを用いて,4つに分類を行った.モデルによる分類の精度は非常に高く,本手法を用いて山岳地を撮影したカメラ画像から雲(霧)の時空間分布を把握することが可能となることがわかった.