本研究は外食ローカルチェーンに注目することで、ナショナルチェーンとの差異やローカルチェーンが地域内で果たす役割を検討するものである。特に、香川県の讃岐うどんチェーンを事例に発表する。各店舗の立地を見ると、ナショナルチェーンの店舗は商業地やその周辺に立地している一方で、ローカルチェーンの店舗は住宅地や事業所の周辺に立地していることが分かった。この立地の差異には香川県の生活様式が関係しており、ローカルチェーンより香川県特有の生活スタイルを反映した展開を行っていると考えられた。以上より、ローカルチェーンはナショナルチェーンと比較して地域住民が日常的に利用しやすい場所に立地しており、地域特有の生活スタイルを支える存在して優位性を保持していると推察される。