日本地理学会発表要旨集
2023年日本地理学会秋季学術大会
セッションID: S204
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地図とGISの学習指導におけるルーブリックと観点別評価
*栗山 絵理
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抄録

平成30(2018)年に告示された『学習指導要領』に基づき,令和4(2022)年より高等学校では「地理総合」「歴史総合」「公共」などの新しい科目が必修となった。

 「地理総合」では,「A 地図や地理情報システムで捉える現代世界」「B 国際理解と国際協力」「C 持続可能な地域づくりと私たち」という3つの内容を柱に授業を構成することと定められた。そして,「①知識・技能」「②思考力・判断力・表現力」「③主体的に学習に取り組む態度」の3観点に基づく観点別評価も導入され,新しい科目と新しい評価方法の実施が同時に開始された。

 シンポジウムでは、東京学芸大学附属高校における「地理総合」の地図やGISの学習指導における授業実践と、観点別評価およびルーブリックの実際を紹介する。また、ルーブリックによる評価についても、具体例を示しながら模索するポイントを参加者と協議したい。

 観点別評価の導入によって,「相対評価」の性格が強かった従来の評価から,「絶対評価」が主たる評価へと変容したことは意義深い。一方,魅力的な評価活動を行うためにかかる労力は膨大であり,地理を専門としない教員の負担は甚大なものと想像できる。地理分野の教員養成を充実させることも急務である。

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