主催: 公益社団法人 日本地理学会
会議名: 2025年日本地理学会春季学術大会
開催日: 2025/03/19 - 2025/03/21
地理的表示(GI)保護制度は,地域特有の自然環境や文化的背景を反映した農林水産物や食品の名称を知的財産として保護する仕組みであり,日本では2015年に導入された。GI制度に期待される効果としては,模倣品の排除,価格上昇,ブランド価値向上などがあげられる(江端ら,2018)。しかし,産地側からはGI制度が必ずしも期待される効果を十分に上げていないとの声がある。内藤ら(2020)は,GI取得の効果として,約70%の産地が販売量増加効果を期待していたものの,実際に効果があったと回答した産地は40%未満にとどまったと指摘している。本研究は,地域と産品の結びつきに着目して,GI産品に対する消費者の認識に影響を与える要因を明らかにすることを目的とする。