本研究では、これまでの30 年間に日本特殊教育学会発表論文集にて報告された院内学級と前籍校、家庭、医療等との連携に関する文献を収集し、連携機関ごとに分析を行った。入院中は子ども達の生活範囲が限られ、心身の成長に必要な体験が不足してしまいがちである。研究報告では、連携機関ごとに子ども達の心身の成長やQOL 向上のための役割がそれぞれに見られ、院内学級を中心とした連携の必要性が示唆された。特に医療との連携については、地域の学校への病気の理解啓発やターミナル・ケア等、医療側の専門知識が必要とされる場面が多く、各機関とのさらなる連携が期待される。