日本補綴歯科学会誌
Online ISSN : 1883-6860
Print ISSN : 1883-4426
ISSN-L : 1883-4426
◆企画:第129回学術大会/シンポジウム3 「顎関節症の咬合治療の在り方」
顎関節や咀嚼筋を考慮した咬合異常への対応法
山口 泰彦後藤田 章人
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 13 巻 3 号 p. 213-218

詳細
抄録

 顎関節症患者の咬合異常の診断・治療は,顎関節症の原因としての咬合異常,顎関節症の関節や筋肉の病態に起因して起こる二次的咬合異常など,顎関節症患者に見られる咬合異常の多様性を理解したうえで行わなければならない.本稿では,顎関節症患者における顎関節や咀嚼筋の状態を考慮した咬合異常への対応法を概説した.顎関節症に限らない日常の補綴歯科臨床においても,関節の位置関係や神経・筋活動が咬合接触に及ぼす影響を考慮に入れた幅広い視点が必要である.そのため,顎関節症における咬合治療のあり方を理解することは,すべての患者に対する咬合治療のスキルアップのためにも役立つものと考えられる.

著者関連情報
© 2021 公益社団法人日本補綴歯科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top