2023 年 15 巻 3 号 p. 357-360
症例の概要:患者は57歳女性.上顎左側臼歯部欠損による咀嚼困難を主訴に来院した.歯の挺出と,咬合支持の減少に伴う咬合高径の低下,補綴空隙の減少を認めた.咬合挙上を行った後,上顎にコーヌステレスコープ義歯による欠損部補綴治療を行った.
考察:コーヌステレスコープ義歯の特性であるリジットサポート,リジットコネクションを実現したことで,口腔内の安定を獲得し,口腔関連QOLの向上に大きく寄与することができたと考えられる.
結論:咀嚼障害に対して,コーヌステレスコープ義歯を用いた補綴治療により良好な治療結果を得ることができた.